第2首が詠われたとされる奈良へ行きましたが、その歌は奈良の香具山で詠われた ということはあり得ないという確信がますます深まりました。 また、甘樫の丘では、日本書紀にあるような蘇我氏の記述がはたして史実なのかと いうことも新たな疑問として出てきました。 いったい、第2首は、どこで詠われたのでしょう。 その解釈では、『奈良大和』で詠まれたことになっています。 では、もう少し第2首を検証してみましょう。 まず、その第2首の原文を見ることにしましょう。 山常庭 村山有等 取與呂布 天乃香具山 騰立 國見乎為者 國原波 煙立龍 海原波 加萬目立多都 怜A國曽 蜻嶋 八間跡能國者 (大和には 群山(むらやま)あれど 取りよろう 天の香具山 登り立 ち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 海原は 鴎立ち立つ うまし国 ぞ あきづ嶋 大和の国は) これらは、万葉仮名と呼ばれていますが、この列島の言葉の意味や読み方に、より近 い漢字が当てられているようです。『山常』で『やまと』を表現しています。『常』と いう文字が使われているということは、常に、つまり常しえに続く都といった意味 合いをそこに込めたのかもしれません。 後の『やまと』を『八間跡』としているのは、その読み方をより正確に伝えるように したものか、あるいは『八』といった末広がりに発展していくといった意味合いが含ま れているのでしょうか。 煙は龍のように立ち昇り、鴎はとても多く飛んでおり、また、その地は都だといった ように、文字は『言霊』とも言われていましたが、1字1字十分に吟味した上で選ばれ ているように見えます。 『うまし国ぞ』と読まれていますが、その『怜』の次の文字Aは、パソコンには無い 文字で、『怜』と同様『りっしん偏』に『可』と書きます。『りっしん偏』ですから、 心に関わる文字です。『れいか』、つまり、華麗といった褒め称える意味合い の文字ではないかと考えられます。 さて、『山常』や『八間跡』が『やまと』であるということに間違いはないかと思わ れます。しかし、この原文を見る限りにおいては、その地名が、『奈良大和』を間 違いなく意味するとは言えないようです。 そうなりますと、『大和』とは何かということにもなってきます。古代の都『やまと』、 それが『大和』とされています。 確かに、この第2首で『やまと』がこの列島の都だったということが言えます。 しかし、この歌の原文の表記では『大和』となってはいません。『大和』は、『だい わ』としか読めません。 つまり、都を意味する『やまと』に同じく都を意味する『大和』の文字が当てられ たということでしょうか。 もし、そうだとすれば、他に都を意味する『大和』という文字を使った歌があるの かもしれません。 では、『大和』という文字の入った歌を調べてみましょう。 |
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邪馬台国発見
ブログ「邪馬台国は出雲に存在していた」
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